【第18回】バレエダンサーの蹠足板損傷

本コラムでは、当クリニックを受診された患者様が経験されたスポーツ外傷や障害について、その病態や治療、治るまでの期間などについて解説させていただきます。

第18回は、足の悩みとダンス外来の開設に関連した損傷を紹介したいと思います。
当クリニックには、以前からバレエダンサーの方々が体のいろいろな障害を訴えられて来院されますが、今回はクラシック・バレエのデミ・ポアント(写真1)やジュテなどのジャンプ(写真2)の動作で足の指の付け根に起こる障害である蹠足板損傷を解説します。


(写真1)デミ・ポアント


(写真2)ジュテのジャンプ

蹠足板が損傷すると、足の指の関節(MTP関節といいます)が脱臼します。バレエの外傷だけでなく、外反母趾や足指の関節リウマチに合併して起きることもあります。

MTP関節が脱臼しても自動的に整復される場合もあり、そのような例では同じように足指に痛みを訴えるモートン病と間違えられることがあります。
通常、脱臼整復後はテーピング固定などの保存的治療を行いますが、それでも治らない場合は手術を行うこともあります。

手術が成功すればハイヒールが履けるようになる例もあるようですが、デミ・ポアントができるようになるのはなかなかむずかしいというのが専門医の意見のようです。

したがって、この損傷は早期に診断して重症化しないうちに運動制限やテーピングなどの保存的治療をしっかりと行うことが重要であると、当クリニックの足の悩みとダンス外来担当の平石医師も述べています1)。

足の指の付け根を痛めた方はモートン病と自己診断せずに、是非平石医師の外来を受診してみてください。

1)平石英一他:バレエダンサーの中足指節間関節に発生した重度Plantar plate損傷.ライフ・エクステンション研究所紀要30:43-47,2018

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